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箱根仙石原のススキから月岡芳年  [絵画]

不順な天候が続いていましたが、やっと秋らしくなってきました。
先日こんなにススキが広がっている山野を散歩してきました。
散歩と言いたいところですが、かなりの山道で石もごろごろ急な登り降りの斜面もありました。
川も横切り歩いてきたのです。それでこんなススキとも遭遇できたのです。

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で、、一緒に散歩していた友人が『箱根の仙石原というところには斜面を覆い尽くすほど、数えきれないススキが一面に広がっていて、ススキに囲まれた幻想的な景色を楽しむこともできるよ、それにそのススキを焼き払う行事があって、毎年3月の風のない日に、山焼きが行われているそうだよ』と教えてくれました。はっきりした日時はその時の天候次第で直前にならないとわからないとのことで、広大なススキの原が大きな炎に包まれるのはどんなに壮大で迫力があって、それはきっと脅威で炎に巻き込まれる気持ちになるだろうな、行って観たいな、観たいなと思っていたら、、、
月岡芳年が描いた浮世絵『松竹梅湯嶋掛額』これは歌舞伎の題目ですが、“八百屋お七”が炎の中を着物の袖を、裾を翻しながら火の見櫓へ昇っていくあの臨場感あふれた絵、月岡芳年のお七に想いがいってしまいました。そうです、彼女は火を放つ事で恋人に会うことを願ったのです。

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このところ若冲はじめ国芳・国貞・広重など、浮世絵展が次々開催されていますが、この月岡芳年は江戸から明治の人で最後の浮世絵師と言われています。幽霊とか妖怪とかのモティーフも多いのです。この『清姫日高川に蛇鉢と成る図』も化身となった清姫を描いています。妖艶で美しく怖さもあるこの絵にも凄く惹かれます。清姫も火を吹きつつ蛇の姿で日高川を渡り、道成寺で鐘ごと安珍を焼き殺すんですよね。

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平成4年に没後100年記念『月岡芳年展』がありその時にこれらの絵に惹きつけられたのです、仙石原ススキの野焼からお七そして清姫に~(;´∀`)~。

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つぐみ

連想力がすごいですね。
関西では曽爾高原のススキが有名ですね。
10年くらい前に行きました。
最近ススキが減ってきているそうです。
こちらでも山焼きがあるのではないでしょうか?
by つぐみ (2016-10-17 19:59) 

mirro

つぐみさん
曽爾高原でもススキの野焼きあるんですね。
仙石原もすすきを杉などの植物から守るために
野焼きをするようになったのですね。
曽爾高原なら近いし、その日の情報で
ビューンと突っ走ていけそうです。


by mirro (2016-10-17 23:01) 

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