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石狩浜ー無辜の民ー [絵画]

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【無辜の民】(むこのたみ)本郷新(1905年~1980年) ブロンズ 1970年

石狩浜にあります。
無辜の民とは「罪なき人々」という意味で、北海道開拓に命を捧げた人々を想い製作されたものです。

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「この地に生き、この地に埋もれし数知れぬ無辜の民の霊に捧ぐ」と刻まれていました。


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ぐるぐる巻きにされた肢体、動きのある手足、それだけで素晴らしい造形美を持った彫像だと思えました。
加えて表現された「無辜の民」
開拓に追われた人々が、どんな日々を過ごしていたのだろう、、と、この彫像をみて思いを馳せずにはいられません。今、自分はこうして明るい青い空の元で日々この地を楽しんでいるけれど、同じ陽の光はあったとしても、こうした人々の日常には、それはもしかしたら、地を這うような、深く血のにじむような日々が横たわっていたのかもしれないと、、そんな想いが湧き上がってきました。。。

草が茂り荒れたこの地にハマナスの花が咲いていました。

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あとりえSAKANA

政府は国民を守ってくれる所だとずっと思っていましたが
大人になって蝦夷開拓とかブラジル移民ハワイ移民や戦争、
そしてコロナウイルス+五輪などを見聞きすると、国は民を
守るだけでもないと感じ、画像の作品を見ると複雑な思いが
よぎる今日この頃です(-_-;)
by あとりえSAKANA (2021-07-31 09:38) 

mirro

あとりえSAKANAさん
滞在した”美唄”も炭鉱の町として繁栄しましたが、廃坑になって
沢山の炭鉱夫が地中に埋もれたままと聴き及びました。
資源はいつか尽きるのですから、廃坑になるのは
決まっているじゃないですか!
その後のこと等、何も画策されてないのですね!

おっしゃる様に、その時その時の都合で国民は動かされるのです。
ここに書ききれませんが、第二次世界大戦も、”右向け右”で
どれだけの人々が犠牲になったことでしょう!

政府や要人の言う事が、全て正しいと思うことなく、
自分の感覚・判断に従って、行動するしかないと思う昨今です。
by mirro (2021-07-31 22:00) 

つぐみ

無数の民の犠牲によって開拓はなされたのですね。
制作年が1970年って遅すぎません?
歴史を振り返り製作の機会が与えられたということでしょうか。
いろいろ思う事はあるのですがほかに言葉がみつかりません。

by つぐみ (2021-07-31 22:35) 

mirro

つぐみさん
Wikによると
【本郷が1970年(昭和45年)に制作した『無辜の民』連作15点のひとつ「虜われた人 」を原型としている。原型は中東やインドシナ半島でおきた戦争の陰で犠牲となった罪なき人々をモチーフとしているが、この像はさらに、北海道開拓の中で厳しい自然と格闘し斃れていった名もなき人々のイメージを重ね合わせている。】
それに、この地に設置するのも、いろいろゴタゴタがあって、1981年に除幕式があったそうですよ!やり切れませんね!!
by mirro (2021-07-31 23:16) 

kome

確かに造形美、痛痛しさのような。
ところで、鷹野隆大さんの写真確認してみました。
なるほどです。
by kome (2021-08-01 20:45) 

mirro

komeさん
【無辜の民】ではなく【作品A】であったとしても
そこに造形美があるのではと思っています。
鷹野隆大さん、また報告できたらと思います。

by mirro (2021-08-02 16:33) 

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